【コンクリート工学2023年11月号】診断士取得に必要なことを紹介

11月 コンクリート関連
ポッキー
ポッキー

こんにちは、ポッキーです。

本日の記事は、コンクリート工学の2023年11月号で記載されている気になった記事を私なりに解釈し紹介したいと思います。

もちろんコンクリート診断士取得に関わるような記事を選定して合格に役立つ箇所をピックアップしていきたいと思います。

この記事はブログ運営をつぶやくで呟いた、記念すべき第1回目になります。頑張って月1で掲載したいと思っていますので宜しくお願い致します。

ぜひ、最後までご覧ください。

11月度 コンクリート工学誌

まずは、「2022年制定の土木学会コンクリート標準仕様書改訂の概要、設計編」の記事で少し気になったところを紹介します。

プレストレストコンクリート標準9編です。

プレストレストコンクリートの最小かぶりの表を削除したということが記載されております。 この理由としては、「普通ポルトランドセメントを用いて蒸気養生を行ったプレキャストコンクリート製品の水分浸透速度係数が大きくなるとの実験報告がありまして、 表に示した最小かぶりでは耐久性の照査を満足できない可能性がある」ということで削除されたというところが気になっております。

道路橋床版UFCとは

次は、「UFC床版の橋梁火災による影響とその対策」の報告で使用されている道路橋床版UFCとはどんなものなのかを紹介します。

UFCは、超高強度であるため、高温にさらされると爆裂が生じます。そのため、コンクリートに繊維を混在させることで、爆裂を抑制させることができます。また、この報告では、この床版直下で、火災が生じたという想定で、版の下に耐火塗料を散布しています。

火害に対しての補強ならびに予防保全においても期待できるものだと考えられます。

UFC床版は、超高強度繊維補強コンクリート UFC(Ultra High Strength Fiber Reinforced Concrete)を用いた道路橋床版です。UFCの特徴を活かした極めて薄く軽量な床版です。UFC床版には、ワッフル型と平板型の2種類があります。ワッフル型UFC床版は、2方向にリブがあるワッフル形状の超軽量なUFC床版で、床版の質量は鋼床版とほぼ同等でRC床版の約1/4です。ワッフル形状の最も薄い部分の厚さは40mmです(リブを含む厚さは約120mm)。一方、平板型UFC床版は、平板形状の軽量なUFC床版で、床版の質量はRC床版の約1/2です。平板の厚さは支える桁の間隔によりますが、一般的な橋梁の桁間隔の場合は、厚さ約130mm~150mmです。

この耐火塗料はどんなものなのかを説明をしていきます。 250度前後で発泡し、20から30倍に膨張して、 炭化層を形成。その炭化層が断熱層となり、部材の温度上昇を抑えることができるというもののようです。 加熱試験でも耐火対策において実証されたということが記載されております。

※写真と一部文書は、 UFC道路橋床版研究会HPより抜粋

鋼板取替工事について

「RC床版下面補強鋼板の鋼板取替工事の施工報告」の中から補強対策の進め方について紹介します。

この橋梁のRC床版には既に鋼板接着工事が行われていたのですが、疲労耐久性の低下で、鋼板の取り替えや部分補強等を行っています。特に鋼鈑接着の取り替えについての取り組みを紹介します。どんなところに気を付けて施工したのかを共有したいと思います。

まず、①鋼板を撤去する前の劣化状況を調査します。②鋼板を撤去した場合の安全性を考慮する。具体的には、どういったことを対策したかというと、鋼板を撤去して設置するまでの期間を短くするために鋼板を取り付けるアンカーを先行して設置したことです。速やかに鋼板を設置することで、安全性を確保することができています。③鋼板撤去後にたわみ計測調査を実施し耐久性は低いと判断させた場合は、床版取り替えを検討する。といった流れです。

この辺りも、診断士試験でも出題されている展開です。一度補修および補強を施されたが、再劣化が確認され、補修および補強対策をどうるのかを提案する際に非常に参考になる考え方だと感じました。

コンクリート道路橋の点検・診断・補修について

「コンクリート道路橋の点検・診断・補修」ということで、維持管理を行っている現場での事例紹介がありました。

コンクリートの劣化機構のメカニズムには内部の鉄筋が錆びてしまうということがあります。 それにより錆で膨張しひび割れが発生してしまいます。ひび割れは、3種類に分類(初期、劣化、外部等)することができることから、 ひび割れから得られる情報をつなぎ合わせて構造物の状況と将来を予測することは合理的な補修の実施と長期耐久性の確保、予防保全を達成する一つの近道であることが述べられています。

また、コンクリートの劣化を予測する上では、施工時の不具合も考える必要があります。 欲を言えば、その構造物の設計的特徴や施工方法を頭に入れておくことができれば、より維持管理段階で致命傷となる 劣化や変状を適切な調査によって発見することができます。

例えば、コンクリート床版の舗装をやりかえる工事があります。 通常は痛んだ舗装だけを取り除くため切削機を使用します。しかし、少なからずその際、コンクリートも切削しており、マイクロクラックの発生や、かぶり厚が少なくなってしまっている現状があります。近年はその対策として、ウォータージェット工法やブラスト工法による切削が採用されており効果も確認されているようです。

また、補修工法でよく断面修復工法がよく使用されます。断面修復工法とは、中性化や塩害の影響で劣化因子の除去を行うことを目的として、かぶり部分から鉄筋の裏まではつり取り断面修復材で補修するといった工事です。しかし、適切に施工しなければ再劣化(マクロセル腐食)する可能性があるのもまた事実です。 断面修復は最も難しい補修の一つであることを再認識し、材料や施工する際は適切に劣化部分を調査する必要がある。と述べられていました。

まとめ

今回は、11月号のコンクリート工学から気になったものを私なり解釈してお届けしました。新しい材料のUFCについてや、再劣化した場合の考え方基本的な施工ではあるけれど、きちんとした材料の選定や劣化部の調査範囲の重要性が確認できたのではないかと思います。

本日は以上になります。

【コンクリート工学2023年12月号】主任技士・診断士の方へ

コメント

タイトルとURLをコピーしました