こんにちは。ポッキーです。
この記事は、2024年7月21日に行われたコンクリート診断士記述式の建築編の参考解答として作成しました。
この作成に至った経緯としては、当ブログに皆様からのコメントからの要望があったためです。少し時間は掛かり遅くなりましたが、建築編としてアップ致します。
合格前の投稿で、賛否あると思いますが私なりの見解を述べさせて頂きました。
記述しての感想ですが、本当に1000文字でまとめることがとても難しいと感じました。どこを省こうかと苦労致しました。
少しでも皆様の役に立てることと思い、投稿させて頂きます。
2024年コンクリート診断士 記述式「建築編」の参考解答
問1
写真1の南側上部に発生したハの字ひび割れは、屋根部コンクリートが季節の変化に伴い熱膨張で生じたひび割れと推察する。ひび割れ挙動については現在も継続中であると推察するため、可とう性のエポキシ樹脂を注入することを提案する。写真2の本棟外壁下部に発生した逆ハの字ひび割れは、建物基礎Coとの材齢差と建物の温度差により生じたものと推察する。ひび割れ挙動については、写真1と同様な対策を提案する。写真3の本棟外壁上部に発生した水平方向のひび割れは、コールドジョイントによるものと推察する。壁の打設範囲は広く打ち重ねも多く、打設時期によっても生じた可能性がある。ひび割れ挙動については、小さいと考えられるため微粒子セメント系の注入材を使用することを提案する。
問2
写真5と写真6で鉄筋の発錆状況が異なる理由は、水の影響の有無と考える。具体的には、両部には建設当時から内在塩分があり、外壁側は外来塩分も加わり濃度が高い。中性化深さは、内壁側は外壁側より約1.8倍進行しているが、写真5においては、中性化フロントで鉄筋位置の塩分量が腐食発生限界値を超えており鉄筋が腐食しやすいことがわかる。つまり、写真5は、雨がかりや車路からの流水が滞留しやすいことから水の影響を長く受け、変状したと推察する。
問3
建築物の対策立案に必要な追加調査として、以下の2つが重要である。1つ目は、鉄筋腐食の可能性を調査するため自然電位法を提案する。2つ目は、当時の施工記録の把握である。表1や表2からは当時の施工記録がないことから現在のひび割れのが、どう生じたのか否かの検証を行う必要があると感じた。
追加調査で得られた情報を基に建築物全体の経済性を考慮し今後30年使用する対策を述べる。まず、内壁部については、内在塩分や中性化が進行しているが水の影響がないため、現時点において対策する必要がないと考える。しかし、定期的な点検は継続することが大切である。写真5の対策としては、鉄筋の錆びを除去し防錆材を塗布する。その後亜硝酸系の補修材で断面修復を行う。外壁全面に関しては、現在錆び汁を伴うようなひび割れは他に視られないため進展期と考えられる。対策としては、外壁全面に亜硝酸リチウムを塗布し鉄筋の防錆を図る。その後は、水の浸入を防止するため外壁全面に防水塗装を施す。補修後は、特にひび割れ箇所の定期的な点検を行い、早期対応を行っていく必要がある。
(文字数:999)
コメント
ありがとうございます!
こちらも遅くなってすません。
今後もご希望に皆さんのご希望に添えるよう
邁進してまいります。