この記事では、コンクリート診断士の合格基準について少し深掘りしてみたいと思います。
巷では、
こういった疑問があると思います。
私は、コンクリート診断士、コンクリート主任技士を取得しています。
特に、コンクリート診断士の取得を目指している方に有益な情報を発信すること目指しています。
今回は、この疑問について深掘りしていきたいと思います。
結論をいうと基準点は存在します。
四肢択一は、7割必要と推察します。
論文は、一般事項をまずは理解する必要があります。
四肢択一および論文の基準の根拠を記載しましたので、今後の参考として頂き、合格を勝ち取って下さい。
合格基準
コンクリート工学紙
コンクリート工学会のコンクリート工学紙(2022年1月1日発行)にはこう記載があります。
【選考基準】
コンクリート診断士に必要とされる主な知識・技術などは以下のとおりです。
・変状の種類と原因
・劣化の機構
・調査手法
・劣化予測、評価および判定基準
・対策の種類、補修・補強工法
・建築物および土木構造物の診断の考え方
・調査項目
・技術および基準類の変遷
選考にあたっては、これらに関する一般的知識と理解力等についての筆記試験が行われます。
【試験方法】
①四肢択一問題 ②記述式問題
ただし、試験日からさかのぼって1年以内に測定されたJISおよび改正された基準類(JIS、コンクリート標準示方書、JASS 5等)中の変更事項については、出題の対象としません。
なお、四肢択一問題および記述式問題のそれぞれについて、基準点を超えることが合格の要件となります。
この文献から判断すると、基準点が設定されていると判断することができます。
過去の合格率を調査
次に過去(2006~2022年)の合格率をみてみます。
合格率を見てみると13.1~17.9%の範囲にあり平均は、15.3%となっています。
四肢択一最低点
次にネットの流出情報から検索し、四肢択一最低点を割り出しました。
この結果から、コンクリート工学紙に記載があるように基準点として考えられるのが、24問/40問(60%)が基準点ではないかと推察しました。
ただし、毎年、最低が6割で合格していないことを考えると、相対評価で合格点を決めている可能性ありますが、私が最低点を調査したネット情報は、全体を捉えていないため、一概には判断はできません。言えることは6割で合格している方がいると言う事です。
論文の基準
一般的知識と理解力等が必要
選考にあたっては、「これらに関する一般的知識と理解力等についての筆記試験が行われる。」と記載があります。(これらとは、最初の【選考基準】をご確認してください)
ここで、もう一つ、コンクリート診断士とはどういう位置づけかなのかを確認しておきます。
『コンクリート診断士 (コンクリートしんだんし)とは、 公益社団法人 日本コンクリート工学会 が実施する講習会を受講し、試験によって相応レベルの コンクリート 診断・維持管理の知識・技術を保有していると認定され、登録した者に与えられる 称号 』のことです。
つまり、一般的知識と理解力等とは、コンクリート診断士に必要である「コンクリート診断・維持管理の知識・技術を理解している」ことであると考えることができます。
よって、これが論文の基準点と推察します。
論文を書くために必要なこと
論文ということでやはり文書力も必要不可欠になります。では、論文とはどういうものでしょうか?
論文(ろんぶん、英: paper)とは、学問の研究成果などのあるテーマについて論理的な手法で書き記した文章。のことです。(Wikipediaより)
論理的思考とは、物事を体系的に整理し、矛盾や飛躍のない筋道を立てる思考法です。
つまり、
記述問題において必要は基準点とは、自らが劣化現象から劣化要因を特定し整理でき、かつ、その事実を矛盾のない筋道で説明するということになります。
論文は主に下の項目で評価されているとことも理解しておきましょう。
①文字の誤字脱字が少ない。
※多少の誤字脱字は許されると思います。その理由は、私は、誤字を書いてしまいましたが、合格できました。文として意味が通っているのであれば問題ないと思いますが、文として全く意味が伝わらないのであれば、ダメだと思います。
②論理的に記載されている。
※論文は論理的に順序だてて記述しなければなりません。これが出来ていなければ不合格になると思います。
③聞かれていることを的確に答えているか。
※これは当然ですが、的外れなことを書いていては基準点を満足することはできません。
④文字数は8割程度は必要
※文字数は関係ないと思いますが、論理的に記述しようとすると8割は必然的に必要と考えます。
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