【速報】2024年コンクリート診断士の記述式問題を要約では物足りない。本気論文を掲載!

2024解答再アップ コンクリート診断士

こんにちは。ポッキーでございます。

2024年7月21日(日)のコンクリート診断士の記述式問題の参考解答を記載します。これはあくまでも私見です。皆さんにとって参考になればと思い掲載しました。

まず、今回コンクリート診断士の問題を提供して頂いた方に感謝を申し上げます。ご協力のお陰で今回も記述式解答の速報をアップすることができました。

本当にありがとうございました。このブログは皆様のご協力で成り立っています。これからも皆様のためにブログ記事の充実を図っていきますので、どうぞ宜しくお願い致します。

 

人物像私は、コンクリート診断士、コンクリート主任技士を取得しています。

コンクリート診断士・主任技士の取得を目指している方に有益な情報を発信すること目指しています。

昨年は、実解答のような論文で土木編の解答を致しましたが、今回は要点のみで解答しています。もし、興味がある方は、近日中に別記事をアップしようと考えています。どうぞそちらをご覧いただければと思います。

2024年記述式の率直な感想

今回の記述式問題は、そこまで難しいものではなかったように思えます。化学的侵食についてのメカニズム等を把握していればスムーズに書けるのではないかと思いました。また、問題形式も具体的な解答を求めていますので、この劣化機構の可能性があるのではというような保険的な解答もあまり必要ではないように思えました。

ただし、これまで化学的侵食については出題が少なかったので、山をはっていた方は少なかったのではないかと思います。

それでは、私なりの要約した解答を致します。ご参考にして頂ければと思います。

実解答は、また別の記事で詳しく書こうと思っています。

要約解答

問1

補修に使用したコンクリートの劣化は、硫酸イオンを含む地下水による化学的侵食が原因である。根拠として、①白色析出物の存在、②高温多湿な環境、③地下水中の硫酸イオンの多さが挙げられる。これにより、コンクリートが反応して脆弱化する。特にB部区間の劣化が著しいのは、普通ポルトランドセメントが高炉セメントよりも化学的抵抗性が低いためである。

問2

変状の原因を特定するための重要な調査項目は以下の2つを述べる。

  1. 酸(硫酸塩)の調査:フェノールフタレイン溶液を使用してコンクリート内部のpHを調査し、酸の浸透深さを確認する。
  2. エトリンガイトの存在確認:侵食箇所からコアを採取し、電子線マイクロアナライザー(EPMA)分析を行う。

これらの調査により、酸による化学的侵食の特定が可能と考える。

問3

今後30年間トンネルを供用させるための効果的な侵食対策は以下の通りである。

  1. 岩盤側のコンクリートは健全なため、表面から侵食した範囲をはつり取り、耐酸性の高い断面修復材を使用して建築限界を侵さないよう厚塗りする。その後、ケイ酸塩系表面含浸材で緻密化を図る。
  2. シートライニング工法や換気設備を設置して、高温多湿の状況を緩和することも有効である。

維持管理方法としては、定期的な目視や打音点検に加え、フェノールフタレイン溶液を用いたコンクリートのpH確認を提案する。これにより、早期劣化に対応できると考える。

補足説明

問1の解答では、コンクリートが脆弱化する具体的な流れを詳しく書く必要があります。ここでは省略しています。

問2の解答では、箇条書きにしていますが、文章での説明が求められます。ここでの解答は分り易さを重視して記載しています。

問3での解答は、本来の劣化因子を明確にし対応することが求められますが、現場条件を考慮すると不可能であることを記載することで、視野の広さを表現できると思います。また、劣化過程を述べることも大切です。おおむね加速期と推測します。

もう一度言いますが、この要約解答は私見です。この内容と異なった場合でも合否を決めるものではありません。あくまでも一例です。ご理解を宜しくお願い致します。

 

追記 論文の全容を紹介

ポッキーでございます。

先日(7月22日)、要約をブログで記事でアップ致しました。

おそらく「要約なんか皆できている」との意見も聞こえてきそうですが、それは確かにおっしゃる通りだと思っています。

ですが、実際の論文を書いているからこそ要約することができるのもまた事実です。なので、本来は解説を入れながらの記事を作成しようと考えていましたが、ここはポッキーらしく私が書いた実際の論文をアップすることにしました。(昨年(2023年も同様に行いましたので。)ただし、詳しい説明も要望されている方もおられますので、これにつては、有料記事に載せたいと考えております。

では、私が協力者に問題用紙を頂き、1時間45分で作成した論文を公開したいと思います。

参考にして頂ければと思います。

参考論文

問1

補修に⽤いたコンクリートの劣化の原因は、化学的作⽤(酸)が起因する化学的侵⾷と考える。その根拠は、①コンクリート表⾯に⽩⾊析出物が確認できること②トンネル内は⾼温多湿であること③トンネル内を流れる地下⽔の成分に硫酸イオンの成分が多いことが挙げられる。具体的には、トンネル内は常に硫酸イオンの影響下にあることに加え、⾼温多湿である。この状態は、コンクリート成分である⽔酸化カルシウムと中和し⼆⽔⽯こうが⽣成させる。また、⼆⽔⽯こうは⽔酸化カルシウムと反応し膨張性のあるエトリンガイトを⽣成する。その結果、⽩⾊析出物を発⽣させ、コンクリート表⾯を脆弱化したと推察する。次に他の区間と⽐較してB部区間の変状が著しい理由を述べる。それは使⽤したセメントの性質に起因するものである。つまり、普通ポルトランドセメントは、⾼炉セメント B 種、 C 種に⽐べ、化学的抵抗性に劣る特性がある。

問 2

変状の原因を特定するための調査項⽬について重要なものから2つ述べる。化学的侵食の可能性が⾼いと判断されるため、酸(硫酸塩)についての調査を⾏う。具体的な調査⽅法は、フェノールフタレイン溶液を使⽤しコンクリート内部の PH を調査し酸の浸透深さを確認する必要がある。次に侵⾷箇所においてエトリンガイトの存在を特定するため、コアを採取し電⼦線マイクロアナライザー分析を⾏う必要がある。この2つを確認することで、酸による化学的侵⾷であることが特定できると考える。

問 3

今後当トンネルを30年間供⽤させるため、特にA、B区間での効果的な侵⾷対策を行う必要がある。劣化状況 を考えると加速期と判断する。本来、硫酸イオンの発⽣を抑えることで劣化抑制できると考えるが、現場条件を考えると不可能である。現実的な対策としては岩盤側のコンクリートは健全であるため、岩盤内部からの侵食ではないと判断できる。そのため表面から侵⾷した範囲をはつり取り、耐酸性に効果が⾼い断⾯修復材を使⽤し出来るだけ建築限界を侵さないよう厚塗りする。その後ケイ酸塩系表⾯含浸材等で緻密化を図る。また、シートライニング⼯法や⾼温多湿の状況を緩和するための対策として換気設備を設けることも有効と考える。対策実施後の維持管理⽅法については、定期的な⽬視や打⾳点検に加え、フェノールフタレン溶液を⽤いコンクリートのPHを確認していくことを提案する。それにより早期劣化に対応できるものと考える。

四択問題解答

四択問題の解答を掲載します。ご参考に。

2024年四択解答

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記述式の詳しい説明は、有料記事で解説しようと思います。また、このような論文手法を身に付けたい方に最適な教材です。

有料記事を更新しましたらブログ内のつぶやきでコーナーでお知らせ致します。

今後とも宜しくお願い致します。(^^)/

【模範解答】記述式のテンプレートをコンクリート診断士が紹介!

【速報「建築編」】2024年コンクリート診断士の参考記述式論文を掲載!

コメント

  1. 喜里山 より:

    建築記述の解説もお願いします

    • Pocky Day Pocky Day より:

      お世話になります。
      少しお時間頂かませんか。対応することで考えたいと思います。

  2. ホッシー より:

    建築記述式の模範解答はまだですか?

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