【2026年版・完全解説】コンクリート診断士 記述式の書き方|基本・ポイント・複合劣化・採点基準まで全部わかる

コンクリート診断士

こんにちは。ポッキーです。

「記述式が苦手で、どう勉強すればいいかわからない…」

このブログにいただくご相談の中で、ダントツに多いのがこの声です。

記述式は、コンクリート診断士試験の合否を最も大きく左右するパートです。選択問題で足切りをクリアしても、記述式で差がつかなければ合格はできません。

逆に言えば、**記述式の「書き方」さえ身につければ、合格は一気に近づきます。**

この記事では、私がこれまで多くの受験生と関わる中で得た知見をもとに、記述式の基本から採点基準、複合劣化への対応まで、**必要なことをすべてこの1本に詰め込みました。**

ぜひ、最後まで読んでいただければ幸いです。

 1. 記述式試験の基本構造を理解する

まず大前提として、記述式試験は**「知識量を問う試験ではない」**ことを理解してください。

試験官が見ているのは、あなたが「コンクリート診断士として論理的に考えられるかどうか」です。

合格答案には、必ず以下の流れが一貫して通っています。

① 変状の原因を推定する(根拠を示しながら)

② 原因を特定するための調査方法を述べる

③ 原因に対応した補修・補強対策を提案する

この**「原因→調査→対策」の一貫性**が崩れている答案は、どれだけ知識を詰め込んでいても評価されません。

私が不合格だったときも、まさにここができていませんでした。問1で塩害と書いたのに、問3で中性化向けの工法を書いてしまっていたんです。後から見返すと「なんでこれを書いたんだろう…」と思うのですが、試験中は焦っていて気が回らなかったです。(^^;)

**この一貫性を保つことが、記述式合格の絶対条件です。**

 2. 問題文の整理の仕方

記述式問題には、必ず構造物の情報が与えられます。写真・図・数値・環境条件など、様々な情報が詰め込まれています。

ここで**やってはいけない失敗**があります。

それは、**「問題文を読んですぐ書き始めること」**です。

焦って書き始めると、後から「あ、この情報を見落としていた」と気づいて答案がブレてしまいます。これが、一貫性が崩れる最大の原因です。

余白を使った整理の手順

問題用紙の余白に、書き始める前に以下をメモしてください。

【環境条件】
・場所(海岸近く、寒冷地、都市部など)
・供用年数
・構造物の種類(橋梁、建築物、トンネルなど)

【変状の種類】
・ひび割れの形状・分布
・錆汁の有無
・剥離・剥落の状況
・その他の変状

【推定される原因】
・主たる劣化:〇〇
・従たる劣化:〇〇(複合劣化の場合)

【根拠】
・図より〜
・写真より〜
・数値より〜

このメモを書くのに2〜3分かけることで、答案全体の一貫性が格段に上がります。

**「余白を使えば、答案の質が変わる。」**

これは合格者の方々から共通して聞く言葉です。ぜひ習慣にしてください。

3. 変状の原因特定の考え方

問題文の整理ができたら、次は原因を特定します。

ここで多くの受験生がやってしまうミスが、**「現象を書く」**ことです。

「ひび割れが発生している」「鉄筋が露出している」「錆汁が見られる」

これらはすべて**現象**であり、**原因**ではありません。

採点者が求めているのは「なぜその現象が起きたのか」というメカニズムの説明です。

劣化原因の見分け方

以下の情報を組み合わせて原因を推定してください。

根拠の示し方

原因を述べるときは、必ず根拠をセットで書いてください。

**悪い例:**
「この構造物は塩害により劣化している。」

**良い例:**
「①図より海岸から約50mの位置にあること、②写真より鉄筋に沿ったひび割れと錆汁が確認できること、③測定値より塩化物イオン量が1.2kg/m³を超えていることから、塩害による劣化と推定される。」

根拠を「①②③」と番号付きで示すと、採点者にとって非常に読みやすくなります。**箇条書きの活用は、合格答案の特徴の一つです。

4. 複合劣化への対応手順

近年の試験で特に注意が必要なのが、**複合劣化**です。

1つの劣化機構だけで説明できる問題はむしろ少数派になっています。「塩害+中性化」「凍害+中性化」「ASR+塩害」など、複数の劣化が同時に進行しているケースが標準的です。

複合劣化を見抜くポイント

「1つの原因で全ての変状を説明できるか?」を必ず自問してください。

説明しきれない変状や情報が残っていたら、**複合劣化を疑うサイン**です。

複合劣化の答案の書き方

複合劣化の場合は、**主たる劣化と従たる劣化を分けて整理**することが重要です。

主たる劣化:塩害
→ 根拠:海岸近く、塩化物イオン量が高い、鉄筋位置でのひび割れ

従たる劣化:中性化
→ 根拠:築35年、フェノールフタレイン試験で中性化深さがかぶり厚さに迫っている

この整理ができたうえで答案を書くと、論理の軸が通り、採点者にとって非常に理解しやすい内容になります。

**全部を書こうとしない**ことも大切です。すべての可能性を羅列するのではなく、根拠に基づいて優先順位をつけて述べることが「診断士らしい答案」です。

5. 試験官が重視する採点基準

では、採点者は実際に何を重視して採点しているのでしょうか。

私がこれまでの分析と合格者の声から把握している評価ポイントは以下の通りです。

高評価を得る答案の特徴

**① 原因・調査・対策の一貫性がある**
問1で述べた原因と、問2の調査方法、問3の対策が論理的につながっている答案は高く評価されます。逆にここがズレていると大幅減点です。

**② 根拠が具体的である**
「〜と推定される」だけでなく「〜の理由は、図より〜、写真より〜であるから」と根拠を示せている答案は説得力が増します。

**③ 環境条件を踏まえている**
海岸近く・寒冷地・供用年数など、環境条件に触れた推定ができている答案は実務的な説得力があります。

**④ 第三者被害への言及がある**
剥落・落下による第三者への危険性に触れた上で対策を述べると、評価が上がります。これは見落としやすいポイントなので要注意です。

**⑤ 読みやすい構成になっている**
箇条書きや番号付きで整理された答案は、採点者が内容を把握しやすく、評価が安定します。

低評価になる答案の特徴

1.現象の羅列になっている(原因が書かれていない)
2.調査方法と原因が結びついていない
3.対策が劣化原因に対応していない
4.知っている用語を並べているだけで論理がない
5.一貫性がなく、設問間でブレている

6.「なぜA部よりB部が著しく劣化したか」の答え方

記述式試験で非常によく問われるのが、この**「部位比較問題」**です。

「なぜA部よりもB部の方が著しく劣化しているのか、その理由を述べよ」

というパターンです。

これは、劣化機構ごとに答え方のテンプレートがあります。

劣化機構別 部位比較の答え方

**塩害の場合**

B部はA部に比べて、
①海面に近く飛来塩分量が多い、
②水がかりが多く乾湿繰り返しが激しい、
③かぶり厚さが薄い、
などの理由から、塩化物イオンの浸透が促進され、
より早期に腐食発生限界濃度に達したため。

**中性化の場合**

B部はA部に比べて、
①室内側に位置しCO₂濃度が高い、
②日射・雨がかりがなく乾燥状態が続いている、
③仕上げ材がなく大気に直接さらされている、
などの理由から、中性化速度が速く、
鉄筋位置まで中性化が進行したため。

**凍害の場合**

B部はA部に比べて、
①北面に位置し日射による融解が遅い、
②水がかりが多く含水率が高い、
③凍結融解サイクル数が多い環境にある、
などの理由から、凍害による劣化が促進されたため。

**ASRの場合**

B部はA部に比べて、
①水がかりが多く、反応に必要な水分が供給されやすい、
②外部からのアルカリ供給(海水・土壌など)がある、
などの理由から、ASRによる膨張が促進されたため。

これらのテンプレートを頭に入れておくだけで、部位比較問題には確実に対応できます。

7. 答案を書く前にやるべき準備

ここまでの内容をまとめると、答案を書く前には以下の準備が必要です。

試験当日の記述式 手順チェックリスト

□ 問題文を最後まで読む(読み途中で書き始めない)
□ 余白に環境条件・変状・推定原因をメモする
□ 「1つの原因で全部説明できるか」を確認する
□ 複合劣化の場合、主たる劣化と従たる劣化を整理する
□ 「原因→調査→対策」の流れを一行でメモする
□ 第三者被害への言及を忘れていないか確認する
□ 書き終わったら設問間のズレがないか見直す

この7つを習慣にするだけで、答案の質が大きく変わります。

まとめ

記述式で合格するために必要なことを、もう一度整理します。

① 「原因→調査→対策」の一貫性を崩さない**
② 現象ではなく原因を書く。根拠は必ず示す**
③ 複合劣化を常に疑う視点を持つ**
④ 採点者が読みやすい構成(箇条書き・番号付き)にする**
⑤ 書く前に余白で整理する習慣をつける**

記述式は、正解が1つある試験ではありません。論理が通っていて、原因と対策が結びついていれば、その答案は高く評価されます。

あなたのこれまでの勉強を、合格答案という形に仕上げるために。次に書く一文から、「診断士としての思考」を意識してみてください。

**「明日やろうはバカヤロウ」**

今日から1問、実際に書く練習を始めてください。(^^)v

ポッキーより

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