こんにちは ポッキーです。
最近、多くの生成AIが出回っています。皆さんも、便利なツールの一つとして活用しているのではないでしょうか。

こんな中、本日は、ChatGPTに記述式問題を解かせ、ポッキーが採点してみることにしました。

「ChatGPTで記述式の練習ができる」
最近そういう声をよく聞きます。試しに使ってみた方もいるのではないでしょうか。
確かに、ChatGPTは流暢な文章を出力します。一見、それらしい論文に見えます。
でも、診断士の目線で読むと、致命的な弱点がいくつも見えます。
今回は実際にChatGPTに記述式問題を解かせ、どこが弱いかを具体的に解説します。これを読めば、「採点者に伝わる論文」と「そうでない論文」の違いが明確にわかります。
ChatGPTに解かせてみた
【問題】橋脚に鉄筋に沿ったひび割れが発生している。建造は1972年で、海岸沿いに立地している。劣化原因とその理由、調査方法、対策を1000文字以内で述べよ。
【ChatGPTの出力(要約)】
診断士目線での添削
❌ 問題点①:結論が曖昧
「塩害によって引き起こされたと考えられます」
「と考えられます」では弱すぎます。
採点者が求めているのは、根拠に基づいた診断です。「推察する」「判断する」という表現でも、その前に明確な根拠が必要です。
合格答案では、「〇〇の変状の原因は、塩害であると推察する」と最初に断言し、その後に理由を3点以上列挙します。
❌ 問題点②:理由が「環境条件だけ」
「海岸沿いという立地から」だけを理由にしています。
これは弱い。なぜなら、問題文にある具体的な情報(建造年・かぶり・塩分量・中性化深さ)を全く使っていないからです。
合格答案では、「1972年建造で塩分規制前であったこと」「かぶり不足であること」「塩化物含有量が1.8kg/m³と高いこと」など、問題文から読み取れる全ての根拠を理由として並べます。
❌ 問題点③:劣化のメカニズムが抜けている
塩害がなぜひび割れに至ったか、そのプロセスが書かれていません。
合格答案では、「塩化物イオンが不動態被膜を破壊し、鉄筋が腐食し、その膨張圧によってひび割れが生じた」というメカニズムを必ず述べます。
これがないと、診断士としての理解が浅いと判断されます。
❌ 問題点④:調査方法に「目的」がない
「自然電位法が有効です」と書いてありますが、なぜ自然電位法が必要なのか書かれていません。
採点者は「何を知るための調査か」を見ています。「鉄筋腐食の範囲を特定するため、自然電位法を行う」というセットで書かなければ、点数になりません。
❌ 問題点⑤:劣化過程の記載がない
対策を述べる前に、劣化過程(潜伏期・進展期・加速期・劣化期)を必ず述べなければなりません。
なぜなら、対策の内容は劣化過程によって変わるからです。加速期なら補修、劣化期なら補修+補強が必要になります。
ChatGPTはこの概念を知っていても、試験における「書くべき順番と構成」は理解していません。
結論:ChatGPTは「調べ物ツール」であり「論文の練習相手」ではない
ChatGPTは知識の確認には使えます。「ASRのメカニズムを教えて」「脱塩工法とは何か」といった調べ物は得意です。
しかし、「この問題文で、合格答案を書くための思考プロセス」は教えてくれません。
採点者に伝わる論文には、決まった「型」があります。その型を知らずにChatGPTの様な出力をそのまま真似ると、むしろ合格から遠ざかります。

みなさんも一度立ち止まって考えてみて下さい。そんなに簡単ではありませんし、地道な文章力を身に付けることが最短ルートです。

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